「三角食べ」「口中調味」って気持ち悪くないですか?
こちらはネット上にあった、「三角食べ(口中調味、口内調味)」に対する投稿です。
他にも、
- 三角食べはひとつのマナーなの?
- 三角食べってそんなに下品?
- 三角食べって実はしてはいけないこと?
といった様々な意見が、ネット上に散見されています。
結局のところ、食事は「三角食べ」をするべきなのか?それともしてはいけないことなのか?
気になったので詳しく調べました。
本記事では、
- 三角食べが気持ち悪いと言う理由
- ばっかり食べ(片付け食い)をする理由
以上について解説します。
目次
三角食べ(口中調味)が気持ち悪いのは、「食事が楽しめない」から
日本ではよく見受けられる「三角食べ」。
1970年代から一部の学校給食において、「三角食べ」の指導が行われました。
しかしこの三角食べ(または口中調味・口内調味)と呼ばれる食事の仕方は、一部の人々から「気持ち悪い」と感じられています。
なぜこの食べ方が嫌悪感を引き起こすのでしょうか?
その理由を探ったところ、意外な意見がたくさんありました。
- 口の中で混ざるのが嫌
- ひとつひとつ味わえない
- 見た目が悪い(汚く見える)
- 色々箸をつけるから
- 下品に感じる
- 育ちが悪いと思ってしまう
- 衛生面が気になる
- 食事のマナーとして馴染みがない
- 食べるペースが乱れる
これらの内容から、彼らはただ気になって「食事が楽しめない」のだと考察できます。
また、三角食べを1つの食事マナーと定義する意見と、今時マナーとは言えないという意見に分かれていることから、三角食べに対する意見は賛否両論であり、これと言う決定的な答えはありません。
ちなみに三角食べを「迷い箸」と履き違えている人もいたり、くちゃくちゃと音を立てて食べる人の方がマナー違反だという意見もあります。
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ばっかり食べ(片付け食い)は何かの障害?ばっかり食べする理由
食事のマナーとして推奨されないことのある「ばっかり食べ」。
しかし、これにも実際には様々な意見があります。
ばっかり食べが良い理由
●血糖値を抑えられる
食事の順序に気を使うことで、血糖値の急上昇を抑える効果があります。
たとえば野菜から先に食べると、炭水化物の吸収が緩やかになりダイエットにも有効です。
●よく噛んで食べる習慣がつく
汁物や飲み物を交えずに一品ずつ食べるため、よく噛んで食べる機会が増えます。
これにより消化・吸収がよくなり満腹度も増すため、肥満防止に繋がります。
●味を楽しむことができる
一品ずつ食べることで、各料理の味を楽しむことができます。
食品そのものの味がしっかり分かるようにもなり、味覚も発達します。
ばっかり食べがダメな理由
●栄養バランスが偏りやすい
ばっかり食べは、特定の料理を集中して食べるため、栄養バランスが偏りやすいです。
また、嫌いな料理を後回しにして、食べ残しがちになる傾向もあります。
●食事の楽しみが減る
食材の組み合わせを楽しむことができないため、食事全体の楽しみが減る可能性があります。
和食の場合、ご飯や豆腐といった無味の食材が多く、料理を組み合わせて食べた方が美味しい場合もあります。
●食事の時間が長くなる
よく噛んで食べるのは良いのですが、一品ずつゆっくり食べるため、食事の時間が長くなりがちです。
特に、時間が限られている環境(職場のランチなど)では、ばっかり食べは不向きかもしれません。
ばっかり食べは障害なの?
ばっかり食べは、感覚過敏やこだわりを持つ人によく見られると言われています。
感覚過敏とは、
- 味覚過敏:特定の味
- 触覚過敏:特定の食感
- 嗅覚過敏:特定のにおい
これらに耐えられず、吐いたり見ることさえ拒んだりしてしまうことです。
また反対に、特定の感覚を過剰なほど好むこともあるようです。
そしてこだわりの強い人も、ばっかり食べをする人が多いです。
- 〇〇は家でしか食べない
- 汁物や飲み物は最後にまとめる
- 丼物やカレーは別の器に分ける
このように食べ方にルールがあったり、口内調味が嫌で工夫して食べる傾向があります。
特に子供に関しては好きなものから先に食べるので、交互に食べる習慣が身についていません。
筆者の子も、先に好きなご飯だけを食べて、その後に納豆、みそ汁と順番に片付けています。
見慣れればなんともないのですが、周りにはあまりいないタイプなので、初見であれば気になってしまうのも仕方ないのかと思います。
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以上のように、ばっかり食べをする人の中には、特定の食材が極度に苦手だったり、食材が混ざり合う感覚に強い不快感があるため、一品ずつ、または特定のものを食べざるを得ない人もいるのです。
参考:児童発達支援ハッピーテラス「発達障害の子どもの「偏食」|原因とサポート方法」
なぜ三角食べをしてしまうのか?
「三角食べ」という食べ方は、1970年代の日本の学校給食で推奨されていた食事法です。
この方法は、ご飯、おかず、汁物を順番に少量ずつ食べることで、食事全体の栄養バランスを取りやすくするという狙いがありました。
栄養バランスを意識した食べ方は、特に偏食しがちな子供にとって有益と考えられていたのです。
また学校に限らず、親に「満遍なく食べなさい」と教えられたり、食事マナーについて書かれた本の中で、三角食べを学んだという人もいます。
しかし、現代ではその必要性について議論が分かれています。
三角食べは必ずしも理想的な食べ方ではなく、むしろ個々の食べ方の自由を尊重すべきだと指摘する人もいます。
それに既に述べた、感覚過敏や障害のある人にとって、三角食べは困難である故に、無理に強制するのは適切ではありません。
これらをまとめると、三角食べには栄養バランスを整えるメリットがある一方で、個々の状況や健康状態に応じた柔軟な食べ方が重要であることがわかります。
三角食べと口中調味(口内調味)は違う?
三角食べって口中調味ですよね?
なにか違いがあるのでしょうか?
結論から述べると、三角食べと口中調味(口内調味)の違いは「目的」です。
三角食べは、主食(ご飯)、主菜(おかず)、副菜(汁物)を順番に食べる方法で、栄養バランスを整えるための食事法です。
一方、口中調味(口内調味)は、異なる味の料理を口の中で混ぜ合わせることで、料理の味を楽しむことを目的としています。
三角食べが健康・栄養を重視するのに対し、口中調味は味覚・味の調和を重視しているということです。
しかし、どちらも行っていることに大きな差はありません。
「おかずの塩分が強いからご飯を食べて調整する」
「咀嚼に疲れ、喉が乾いたからみそ汁をすする」
というように、無意識にしています。
三角食べ、口内調味の海外の反応
三角食べって海外だと無作法なんですか?
日本の食卓ではよくある光景ですが、海外では一般的ではありません。
三角食べにおいては、中国や韓国は日本と同じく、たくさんのかずを並べて自由に取って食べる文化があります。
しかし、口内調味となるとあまり一般的ではありません。
ご飯を食べる文化はあっても、既に味付けされていたり炒めていたり、おかずと混ぜて食べるといった「口外調味」ばかりです。
口外調味例
- 炒飯(中国)
- ガパオライス(タイ)
- ナシゴレン(インドネシア)
- チキンオーバーライス(アメリカ)
- リゾット(リタリア)
- ロコモコ(ハワイ)
またどれもワンプレートで食べるものばかりで、日本のようにご飯を単体で分けることをしません。
このような食文化は日本の美徳とされていますが、海外では複数の食べ物を同時に口に入れる習慣がなく、受け入れられていないことが多いです。
口内調味は日本人独特の食べ方であり、実際のところ海外の反応は賛否両論です。
三角食べをするのが嫌!そんな人にお勧めする対処法
食事のマナーには個人差があるものです。
特に「三角食べ」が苦手な人にとって、同席する人が三角食べをしているとストレスを感じることも。
そんな場面でうまくやり過ごすための対処法をいくつかご紹介します。
お互いの理解を深める
食事のマナーやスタイルは人それぞれです。
ばっかり食べを好む人と三角食べをする人が、お互いに理解し合うためには、まず相手の習慣や理由を知りましょう。
たとえば三角食べをする人は、「バランスよく食べたい」と言うかもしれません。
一方、ばっかり食べをする人は「一つの味をじっくり楽しみたい」のですから、各々に利点があるのは明らかです。
このようなお互いの視点を尊重し、なぜそのスタイルを取っているのかを話しながら食事すると、意外と楽しかったりします。
また、時にはお互いのスタイルを試してみることで、新たな発見があるかもしれません。
柔軟な態度を持つ
食事のスタイルの違いを受け入れるためには、柔軟性が必要になります。
相手の食べ方を気にするのではなく、そのまま受け入れるよう心がけましょう。
いちいち指摘したり怒ったりしたら、せっかくの食事が台無しです。
もしかしたら相手は、三角食べなんて知らないかもしれませんし、あなたがばっかり食べをしてることに気付いてないかもしれません。
食事はコミュニケーションの場でもありますから、一旦食事作法は置いといて、会話を楽しむことに気持ちを切り替えましょう。
妥協点を見つける
ばっかり食べと三角食べは異なるスタイルです。
妥協点を見つけることは、お互いにとって楽しい食事の時間を作るためのキーポイントとなります。
たとえば具体的には、
- お互いの好きな料理を交互に注文する
- 一度に全ての料理をテーブルに並べない
- 予めご飯を食べる時間に余裕を持たせる
こうした小さな工夫で、お互いの食事作法の違いでぶつかることなく、楽しい時間を過ごすことができます。