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休日出勤を前日に言われるのがうざい。当たり前なんておかしい。その原因と対処法とは?

休日出勤について質問です。

正直休日まで出ていたら自分の時間がありません。

僕の会社はブラックなのか?僕が間違っていて休日出て当たり前なのか?

教えてほしいです。

これはネット上にあった、「休日出勤」に対する質問の投稿です。


他にも、

  • 平日も残業が多いのに…
  • 実質週休1日じゃん…
  • 休日出勤って当たり前のことなの?

といった休日出勤に対する不満の意見が、ネット上に散見されていました。


果たして休日出勤をするのは普通のことなのか?どの会社にもある風潮なのか?

気になったので、休日出勤について詳しく調べてみました。


本記事では、

  • 休日出勤がおかしい理由とは?
  • 休日出勤は手当がつくの?
  • 休日出勤を避けるための対処法

以上について解説します。


「休日出勤が当たり前なんておかしい」その理由と背景

休日は本来リフレッシュし、家族や友人と過ごす貴重な時間です。

しかし残念ながら、休日出勤が当たり前のように求められる労働環境があり、その職場で働く人は大きなストレスとなっています。

なぜ、休日出勤が当たり前な環境が存在するのでしょうか?

以下は休日出勤をさせられる理由や背景です。


  • 定時上がりを否定される
  • 休日出勤はやる気があると見られる
  • 高齢者が残業を望む
  • 上司が仕事を手伝ってくれと言う(上司が多忙)
  • 「仕事に出れるよね?」と半ば強制される
  • まともに有給が取れない
  • みんなやっていると丸め込まれる
  • 「嫌です」と断っても「ダメ」と言われる


これらの内容から、休日出勤が「常態化している職場」であることが明らかなのが分かります。

しかし反対に、「土日にやることがなく暇で出社している」という意見もありました。


休日出勤、残業が当たり前になった原因

ではなぜ、休日出勤や残業が当たり前になってしまったのでしょうか?

主な原因は以下の3つです。


  1. 日本の根強い労働文化
  2. 人手不足の深刻化
  3. 非効率な業務管理


日本の根強い労働文化

まず、日本の根深い労働文化が大きく影響しています。

昭和時代の「24時間働けますか」といった風潮の中、有給休暇は無視され、過労が美徳とされました。

この影響を受けて育った現在の管理職や経営層が、今でもその働き方を善として推奨していたり、抜け出せないことに起因しています。


人手不足の深刻化

次に、人手不足の深刻であることが挙げられます。

少子高齢化が進む現代の日本では、労働力が不足しており、その結果、一人当たりの仕事量が増加しています。

また、若者の管理職への意向の低下や、転職しやすい世の中の後押しにより、企業の安定した労働力が失われかけています。

結果として、休日出勤や長時間労働が必要とされるのです。


非効率な業務体制

そして、企業の非効率な業務体制にも問題があります。

多くの企業では、まだまだ業務の効率化が進んでおらず、無駄な作業が多いために長時間労働が発生しています。


原因としては、

  • 特定の個人に依存している
  • 業務が可視化されていない
  • 新たなシステムやツールが定着しない

など、様々な要因が重なり合い、なかなか思い通りに業務改善が進んでいません。

それに、業務改善にはコストや人員が伴いますので、労働力不足もこの問題に直結しているのです。


これらの問題は、現在の管理職や経営層が育った「サラリーマンの成れの果て」です。

休日出勤や残業することを良しとし、また国や政府もそれを容認してきました。

時間と共にいずれ無くなること期待できますが、令和の時代においても休日出勤や残業が常態化しているのは、このような背景があるからです。


休日出勤は相応の手当がもらえるの?

休日出勤に手当なし+代休なしは違法なのでしょうか?

結論から述べると、休日出勤は相応の手当が貰えます。

休日出勤の手当の内容は、出勤日が「法定休日」「法定外休日」かによって異なります。

「法定休日」は、労働基準法で定められた最低週1回、もしくは4週4回の休日です。

一方「法定外休日」は、お盆休みや年末年始の休業といった企業が独自に設定する休日、また国民の祝日も含まれます。


以下、休日出勤手当の計算方法です。

⚫️法定休日の場合:「時給×1.35×出勤時間」
⚫️法定外休日の場合:「時給×1.25×出勤時間」


たとえば、時給1,800円の社員が法定休日に12時間出勤した場合、

1,800円 × 1.35 × 12時間 = 29,160円

の手当が支払われます。

この場合、休日出勤手当は基本賃金より多く貰えるということです。


以下参考までに、振替休日や代休も踏まえた一覧です。

⚫️法定休日

  • 週1日、法律で定められた休日。
  • この日に出勤すると、時給の1.35倍の手当が支給されます(所定労働時間に関わらず)。

⚫️法定外休日

  • 企業が独自に設定する休日(週休2日なら1日、週休3日なら2日※内1日が法定休日)。
  • 週40時間以内であれば通常の賃金が支払われ、割増手当はありません。
  • 40時間を超える場合、時給の1.25倍の手当が支給されます。

⚫️振替休日と代休の違い

  • 振替休日:事前に休日を別の日に変更。手当は発生しません。
  • 代休:休日出勤後に別の日に休む。1.35倍の手当が支給されます。

参考:MINAGINE「休日出勤手当が発生するケース/しないケースとは?考え方や計算方法」


休日出勤を避けるための対処法

休みの日に働くなんてもう無理…

休日出勤が永遠に続けば、疲れは溜まり、プライベートの時間が無くなる一方です。

これを改善するには、適切な対策を練るしかありません。

では最後に、休日出勤を避けるための具体的な対処法をお伝えします。


業務の改善を図る

休日出勤を避けるために、まずはあなたの日常の業務に目を向けましょう。

業務内容を分析し効率化することで、日々の業務時間が短縮され、仕事に余裕が生まれます。

業務の改善にあたり、具体的な対策は以下が挙げられます。


  1. 優先順位をつける
  2. 無駄な作業を省く
  3. 業務に集中する
  4. 休憩はしっかり取る
  5. 余計なところに責任感を持たない


これらの対策を講じることで、日常の業務がスムーズになり、休日出勤をする必要性は低くなるはずです。


上司との関係値を高める

休日出勤をさせられるのは、上司との関係に問題があるからかもしれません。

上司との関係値を高めれば、無理なお願いや、理不尽なことを言われずに済みます。

そのためには、日頃からコミュニケーションを心がけ、上司の価値観、考えを理解し、信頼が得られるような行動をとりましょう。


具体的には、

  • マメに業務報告や相談をする
  • 上司からのアドバイスを受け入れる
  • 上司が求めていることを理解する
  • 何事も迅速に対応する
  • できるだけ約束を守る
  • ランチなどの外出を共にする
  • 雑談も大切にする

このような行動をとってみましょう。


上司が結果重視のタイプであれば、結果を出す努力をすればいいし、多くを語らない人なら、小まめに聞けばいい。

相手の特徴と求めていることを理解すれば、意外と簡単に信頼をおいてもらえるようになります。


断る勇気を持つ

少しハードルが高いかもしれませんが、勇気を持って断ってみましょう。

なぜなら、もしかしたらあなたに頼みやすい、断らないことを良いことに、休日出勤を仕向けているかもしれないからです。

まずは労働について、自分の権利を理解しましょう。

労働基準法では、36協定が締結されていない場合、休日出勤の命令は違法とされています。

36協定とは

日本の労働基準法第36条に基づく協定で、企業が従業員に法定労働時間を超えて働かせる場合、労働者と結ぶ取り決めのこと。

この協定がないと、会社は時間外労働や休日労働を命じることができません。

通称、36協定(さぶろくきょうてい)と呼ばれています。


また、就業規則や雇用契約書に休日出勤に関する明記がない場合も、出勤を拒否する正当な理由となります。

これらを踏まえ、休日出勤を断る際には以下のような理由を述べましょう。

  • 家庭の事情(親の介護、子供の看病など)
  • 体調不良(持病による通院など)
  • 大事な私用(試験、結婚式など)


このように具体的な理由を挙げることで、会社側も強制できなくなるはずです。

但し、人の不幸は嘘でも言わない方が賢明でしょう。


同僚の協力を得る

1人で解決することが難しい場合は、同僚に相談し協力をしてもらいましょう。

まずはコミュニケーションを密に取り、お互いの業務内容を把握すること。

具体的には、タスクの共有と分担を行い、日頃からフォローし合うことで、急な休日出勤を避けることができます。


また、同僚も同じような境遇にある場合、2人で協力して断固として休日出勤を断ることもできます。

「私たちは休日出勤をしたくありません。ろくに休みが取れないならこれ以上働けません。」

と。多少リスクはありますが、一度に2人の社員が辞めたいとなれば、流石に会社も黙っている訳にはいかないはずです。

人手不足の今だからこそ、思い切ってできることはあるのではないでしょうか。


会社や労基に相談する

休日出勤には強制する力はなく、先に述べた労基法(36協定)によって制限されています。

そのため、上司から休日出勤を強制されても準じる必要はなく、それがパワハラにも該当する可能性もあります。

もしも強制されているのなら、社内の人事部や労働組合、または労働基準監督署に相談し、適切な対処を求めましょう。


労働基準監督署とは?

労働基準監督署とは、企業が労働関係法令を守って運用しているかを監督する公的機関です。

休日出勤の強制や手当の未払いといった、労働基準法に違反していると見なされる行為をしていると、企業に対して指導や措置を求めることができます。


相談する際は、以下のような証拠となるものがあると、よりスムーズに対処してくれるでしょう。

⚫️勤怠記録、タイムカード
⚫️会話の録音データ
⚫️給与明細


無理をせず退職する

休日出勤を強要され、身体へ何かしら悪い影響が出ているのなら、無理せず退職することを勧めます。

休日出勤、残業、そして有給休暇は全て、労働者の権利です。

好きなように休めず、選択する余地すらないのであれば、その会社はブラック企業としか考えられません。

ブラック企業は、体制、気質、人員など、変える要素が無数にあります。

それに、たとえ努力し続けても変わる保証はどこにもないので、さっさと退職した方が身のためです。


退職すると決めたなら、一刻も早く会社に報告し、業務の引き継ぎや転職の準備を進めましょう。

残っている有給は、退職日が確定した後に消化できます。

ただ万が一、

  • 有休消化させてくれない
  • 給与面で不当な扱いを受ける
  • そもそも退職を拒否される

このような場合は、退職代行のプロにお願いした方が賢明です。


退職代行サービスについては、

「退職なんて自分で言えよ。」

「単なる逃げでしょ。」

「卑怯としか考えられない。」

といった批判的な意見もありますが、どうしても辞めさせてくれないとか、直接言えない人も中にはいて、利用するか否かはケースバイケースです。

退職代行サービスを利用するメリットとデメリットについては、以下の記事で解説しています。

興味ある方はどうぞ。

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