なんでも人のせいにして無責任な人って、持って生まれた性質ですか?育ちの悪さ?
身近に無責任な人がいると、その人の言動に振り回されて、ストレスを感じてしまいますよね。
約束を守らなかったり、自分のミスを認めずに責任転嫁したり。
「どう対処すればいいのだろう?」と疲弊してしまうものです。
そこで本記事では、
- 「無責任な人」とはどういう人?
- 無責任な人に見受けられる特徴
- 無責任な人になってしまう原因
- 無責任な人の対処法
以上について詳しく解説します。
目次
「無責任な人」とは?言葉の定義と類語
「無責任」とは文字通り、「責任がない」こと。
あるいは「責任を自覚せず、責任感がないこと」を意味します。
つまり、「無責任な人」とは、
物事の結果や自分の言動に対して、本来負うべき責任を取ろうとしない態度や、そのような人の性質を指す言葉です。
無責任の類似の表現には、
- 「いい加減」
- 「不誠実」
- 「怠慢」
- 「人任せ」
などがあり、いずれも責任をきちんと果たさない様子を示しています。
参考:コトバンク「無責任」より
無責任な人に見受けられる特徴
無責任な人の言動にはいくつか共通点があります。
以下は彼らに見受けられる特徴です。
- お金にルーズ
- 衝動的・軽率な行動をとる
- 約束や締め切りを守らない
- 計画性がない
- 先延ばしの癖がある
- 物忘れする
- 怠慢な性格
- 遅刻や欠席が多い
- 口だけで行動が伴わない
- 失敗を周りのせいにする
- 継続力がない
つまり無責任な人は、他責思考の強い人です。
自分の言動が周囲に与える影響をよく考えず、その場しのぎで行動しがちで、責任を持とうとしない。
その結果、周りから信頼を失い、負担や迷惑をかけることになる。言い換えれば「仕事をしない人」です。
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なぜ無責任になるのか?無責任な人の心理と原因
では、なぜ人は、無責任な振る舞いをしてしまうのでしょうか。
その心理的背景には、いくつかの要因が考えられます。
個人の性格による傾向
性格の特性の一つに、「誠実さ」があります。
これは責任感が強く、計画的・慎重であるかどうかを示すのですが、無責任な人はこの誠実さが低い傾向があります。
心理学においても、
「責任感の欠如は、誠実さの低さとも関連している可能性が高い」
と指摘しています。
誠実さの低い人は、物事を深刻に捉えず、「まあ何とかなるさ」と楽観視して、責任を回避しやすいのです。
不安や失敗への恐れ
責任を避ける心理の裏側には、失敗への強い不安が隠れている場合もあります。
専門家によれば、責任から逃げる人には、
「失敗するのが怖い」
「私にはできない」
「きっとうまくいかないだろう」
という不安から、やるべきことを先延ばししたり、現実逃避したりする行動が見られるといいます。
例えば、
「また失敗したらどうしよう」
「自分が無能だと思われたくない」
といった気持ちが無意識に働いてしまい、あえて重要な課題に手を付けない。
忘れたふりをしたり、他の楽しいことで気を紛らわせたりします。
皮肉にも、こうした不安が強い人ほど反対に、「責任を抱えすぎてしまう」傾向も強く、
『責任から逃げる人』と『引き受けすぎてしまう人』は表裏一体とも言われています。
自己中心的
無責任な人の中には、自分の非を認めず、常に他人や環境のせいにする人もいます。
ある研究によると、自己中心的で承認欲求の強い現代では、「自分の問題は他人のせい」と考え、失敗するとすぐに、他人へ責任転嫁する(他責思考)傾向があると指摘されています。
そして、自分の失敗を「誰かのせい」にしてしまい、自分が被害者だと思い込む態度が、無責任な行動に繋がるとされています。
このような人は、他者への共感や罪悪感が乏しく、結果として、自分の責任を感じないまま行動してしまうのです。
育った環境や習慣
責任感の強さは、生まれ持った気質に限らず、家庭や教育の中の成長課程で培われます。
幼少期に親や周囲の大人が、過度に甘やかしたり代わりに何でもやってしまうと、本人は自分で責任を取る経験を積むことができず、大人になっても自立できない「ピーターパン症候群」のような状態に陥ることがあります。
ピーターパン症候群とは?
大人の年齢に達しているが、精神的に大人になれない人を指す言葉。
過保護な養育は、子どもの自己責任感の発達を妨げますが、一方で、しつけが甘く、ルールや境界線がない環境で育つのも問題です。
心理学においても、親が子どもに規律を課さず、自由にさせる養育スタイル(いわゆる「甘やかし」)は、子どもの自制心の発達を妨げ、将来、衝動的で責任感に欠ける傾向を高めるとされています。
つまり、子どもの頃に責任を持つ経験が不足していると、大人になってから責任を持つスキルが無いため、無責任な振る舞いへと繋がりやすいのです。
参考:Psych central「Do You Know Someone with Responsibility Deficit Disorder?」、Parenting Styles「A Comprehensive Guide」
無責任な人とどう付き合う?実践的な対処法
無責任な人に振り回されないためには、その人との接し方、関わり方に工夫が要ります。
以下で、実践的な対処法のポイントを挙げます。
頭ごなしに責めず「思いやり」を持つ
相手の無責任な行動に対して、怒りたくなるかもしれませんが、まずは落ち着いて状況を捉えましょう。
責任を持たない人と接する際は、まず、思いやりを持つことが大事です。
本人も何らかの悩みや、事情を抱えている可能性があります。
だから頭ごなしに非難せず、
「どうしてこうするのかな?」
とその人の背景を考えることが、何よりも建設的です。
明確な「役割」を伝える
責任を持てない原因が、
「やり方が分からない」
「自分で決めれない」
という場合は、その人に『何をどうすべきか』を具体的に伝えてあげましょう。
例えば、タスクを細かく分けステップアップ式にしたり、締め切りや優先順位を一緒に確認すると、相手も進めやすくなります。
また、必要に応じて声をかけ、一緒に作業するのもいいでしょう。
ただし、サポートは一時的なものとして留め、最終的には、本人が自分の責任を果たすよう促しましょう。
ルールを設定し、安易に「肩代わり」しない
その人が、やるべき責任を周囲に押し付けようとするタイプの場合、こちらが何でも代わりに引き受けていると、ますます状況は悪くなります。
そうならないために、自分の中で「ここから先は手伝わない」という線引きを明確にすること。
例えば、職場で同僚が「これやって」と自分の仕事を任せようとしてきたら、
「自分の業務で手一杯だから」
「悪いけどそれはあなたの仕事でしょ」
と断ります。
仮にそれで仕事が滞ったとしても、それは本来担当であるその人の責任です。
実際に私は、同僚の尻拭いをやめ一線を引いたことで、彼は最終的に上司から責任を問われ改善したこともあります。
このように、自分の行動の結果を引き受けさせることが大切です。
感謝と評価を伝える
無責任な人でも、責任のある行動を見せる時だってあります。
そんな時は、きちんと認めてあげることです。
例えば、
- 約束の期限を守れた
- 仕事をやり遂げた
- 予定より早く済ませた
このような場面では、「助かったよ」「ありがとう」を伝えること。
すると本人の中で、責任を果たす動機づけになります。
ただ、注意したり叱るのではなく、できたときには褒めることは大事なのです。
もしかして私は無責任なタイプ?無責任な自分を改善する方法
無責任な人に手を焼く一方で、
「もしかしたら、自分だって無責任なところがあるかも…」
と感じた方もいるのではないでしょうか。
責任感は生まれつき決まっているものではありません。誰でも意識すれば高めることができます。
それに責任感を磨くことで、対人関係やキャリアにも良い影響を与えます。
では、無責任な自分を改善するにはどうすればよいか? 以下で、そのポイントをいくつか挙げます。
原因を探る
なぜ自分は責任を果たせないのか、自己分析をして原因を考えてみましょう。
計画の立て方が分からないのか、時間管理が苦手なのか、あるいは失敗に対する不安や怠惰でしょうか?
その原因によって対策も変わります。
例えば、整理整頓や時間管理が苦手、抜けや漏れが目立つタイプは、管理能力を身につける必要があります。
- メモを取る癖をつける
- やる事を可視化する
- モノの置き場所を固定する
特に難しいこともなく、こういった基本的な習慣です。
一方、失敗や批判が怖いタイプなら、不安を和らげる工夫をしましょう。
メンタルケアの本を読んだり、仕事のできる人やポジティブな人と接する機会を増やすことで、気持ちを切り替えることができます。
自分の無責任さの背景には何があるのか見極め、まずは、その原因に沿った対処法を考えることです。

小さな責任から習慣づける
大きな責任をいきなり果たそうとしても、なかなか難しいものです。
だからまずは、日頃の小さな責任をクリアしてみましょう。
例えば、
- 打ち合わせの10分前に席に着く
- 朝一で必要な連絡を済ませる
- 昼休憩までに〇〇は終わらせる
というように、達成しやすい目標を設定して、ひとつずつクリアしていきます。
「よし、できた」を繰り返すと、小さな成功体験の積み重ねとなり、責任を果たすことへの自信と習慣に繋がります。
責任感は筋肉のようなものです。
少しずつ鍛えていけば、徐々に大きな責任も担えるようになります。
自分以外の力を借りる
自分一人の「意志」だけで変わるのは難しいこともあります。
そんな時は、周囲の人やツールといった、自分以外の力をうまく取り入れてみましょう。
例えば、
- 同僚に「〇時になったら教えて」と声かけをお願いする。
- 作業の過程で内容をチェックしてもらう
- やることをスマホで通知させる
こうすると、うっかりミスやもの忘れを防ぐことができるし、仕事を抱えることに対する不安も減ります。
もしも自分のキャパを超えるようであれば、周囲に協力を求めて、できる量からやっていきましょう。
専門家に相談する
改善を試みてもなかなか変わることができない。逆に気負いして、プレッシャーになってしまっている。
これは返って危険です。そんな時は、プロのカウンセラーに相談してみましょう。
カウンセリングと聞くと抵抗があるかもしれません。しかし、悩みを抱えたままでいると「精神疾患」にもなりかねないのです。
実際に、欧米では国民の52%がカウンセリングを利用したことがあるのに対し、日本はたったの6%程度と言われています。

そして日本は、休職者や退職者の増加傾向があり、このグラフの通り、先進国の中で最も自殺率が高いことがわかっています。
実際のところカウンセリングは、事前に話すことを決めたり構える必要はありません。
「その時思ったことを話す」
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それだけでいいのです。
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自分の本当の気持ちをカウンセリングで出せたこと「完璧主義な自分」を見つけられたことと、それがどう自分に影響していたのか腑に落ちて、よかったです。
TALKFULLNESS 利用者の声より
これまで悩んできて、家族でも理解してくれなかった辛さを先生が受け止めて理解してくれて、労ってくれたのでうれしくて思わず涙が出ました。救われた気がしました。ありがとうございました。
TALKFULLNESS 利用者の声より
こんな風に述べています。
あなたもちょっと話してみて、今のモヤモヤをスッキリしてみませんか?
もしも良かったら、同じように悩む友人にも教えてあげてください。
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